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私は以前にもエイズ患者を撮影したことがあるが、今回の仕事は特別で、新しいエイズ治療のポジティブな成果をこの目で確かめるチャンスだった。予定では、海外からの資金提供のおかげで無料の抗HIV治療を受けられるようになり、命を取り留めている人たちと会うつもりだった。治療を受けている人たちの殆どは普通の生活に戻っていると聞いていたので、私は今回、重い病状から劇的に回復した人々の取材から始めようと考えていた。だが、結局そのようにはいかなかった。
ルオンという若い女性は、19歳で結婚し幼い子供が一人いて、田舎で典型的な農家の暮らしをしているはずだった。しかしある日突然、夫がエイズで命が危ないと知る。そして彼女もまたHIVに感染していたのだった。無料の治療が受けられることがわかり彼女は少しホッとしていた。
ルオクはビタミン注射の針を自分の兄弟と共用していたと言っていたが、その兄弟はその時HIVに感染していた。どうしてルオクはそんなことをしたのか?HIVの感染経路について習ったことがなかったのか、それともまさか自分が感染するとは思っていなかったのかは知る由もない。
私が三番目に撮影したのはティエップだった。彼女は市場で朝食の屋台をやっていて、それが家族の主な収入源だった。しかし、夫のカーンがエイズだとわかると、多くの人は彼女の屋台で買わなくなった。それでもカーンは今回取材したエイズ患者の中では、治療がうまくいっている代表例である。彼は回復しつつあり、もし無料の治療がなければこうはいかなかっただろうということをわかっているからだ。
我々の多くは他者を助ける立場にいる。しかし、何ができるのか、もしくは我々の貢献がどのような変化をもたらすのか、気づいている人は少ない。私の写真が人々により多くの情報を与え、貢献の方法を見つける一助になればと願っている。
― スティーブ・マッカリー |